ウランバートル都市圏は現在100万人余りの人口を擁し、首都近郊での人口増加が続いている。そのため、首都圏での道路や都市インフラ整備が急務とされる一方で、遊牧民の移動式居住による土地の不法占拠もあり、市街地スプロール、環境汚染、交通渋滞などの都市問題が起こっている。 本調査は、ウランバートル市の新しい都市計画の策定とインフラ整備に向け、都市計画マスタープラン(2001)を改訂し、今後の開発指針を定めるため、2006年にJICAからの委託により実施された事前調査である。 首都圏域の都市計画に関する基礎調査レビュー、現地訪問調査、関係者ヒアリングにより、開発上の問題点の抽出、具体的な作業計画、作業手順を定めた。また、同国の土地利用や公共施設、行政制度を含めた都市計画制度について、問題点と課題を整理し、この枠組みに基づいた計画作業が実施されている。